- 曲名
- ロシア連邦国歌(祖国は我らのために)
ロシア語:имн Российской Федерации
英語:National Anthem of the Russian Federation - 作曲
- アレクサンドル・アレクサンドロフ(Александр В. Александров)1938年
- 作詞
- セルゲイ・ミハルコフ(Сергей В. Михалков)2000年
- 採用時期
- 2000年
ロシア連邦の国歌「ロシア連邦国歌」(祖国は我らのために)の解説
ソビエト連邦社会主義共和国の時代の国歌は、1944年に制定された「ソビエト連邦国歌」 (Государственный гимн СССР) でした。作曲はアレクサンドル・アレクサンドロフ (Александр В. Александров) 、作詞はセルゲイ・ミハルコフ (Сергей В. Михалков) です。
1991年にソビエト連邦が崩壊し、1992年元旦にロシア連邦が成立した後は、脱ソビエト化を推し進めていたボリス・エリツィン大統領がミハイル・グリンカ作曲の「愛国歌」を暫定国歌に定めました。
しかし、この曲には歌詞が無くメロディーのみだったため、国歌として定着しませんでした。そこで、1993年に「愛国歌」の歌詞を公募しましたが選定できないまま終わってしまいました。1993年12月11日、歌詞がないまま「愛国歌」を国歌とする大統領令を発布しました。
一方、議会で影響を保持していた共産党は、ロシアの誇りを呼び興す事が出来る曲として、スターリン時代の1944年にそれまで使用されてきた「インターナショナル」に代わって国歌として定められた「ソビエト連邦国歌」の復活を要求。エリツィン大統領と対立しました。
エリツィンに替わって大統領となったウラジーミル・プーチンは、共産党への懐柔、及び「強いソ連」の時代と「現代ロシア」のイメージを重ね合わせた「強いロシア」を強調して国民の人気を得るべく、2000年末にソビエト連邦国歌のメロディを復活させる国歌法を制定しました。
こうして、ソビエト連邦国歌はロシア連邦国歌として復活することになりました。大国に相応しい荘厳なメロディーの国歌の復活は、多くの国民に歓迎されました。
しかし、ソ連国歌の旋律の復活はプーチン政権の豊富な資源を背景とした大国主義的政策もあいまって、諸外国には「ソビエト連邦の復活」「冷戦時代の再来」という印象を与えています。
特にソビエト連邦崩壊後、ロシアと一定の距離を置く姿勢を見せていた旧ソ連構成国(ウクライナやモルドバ、グルジア、エストニア、ラトビア、リトアニア)や旧ワルシャワ条約機構加盟国の中には、「ロシアが再度の併合ないしは衛星国化を狙っている」という気持ちからロシアへの不信感が強まっている国もあり、そのように受け取られる傾向があります。
その一方、YouTubeなどの動画ではロシアの国歌を使用した動画がアップロードされるなど、その人気を伺わせます。
なお、この曲は日本では「祖国は我らのために」という通称で知られています。
ロシア連邦の国歌「ロシア連邦国歌」(祖国は我らのために)の歌詞
ロシア語:имн Российской Федерации | ラテン文字表記:Gosudarstvenny Gimn Rossiyskoy Federatsii |
---|---|
Россия – священная наша держава,
Chorus:
От южных морей до полярного края Chorus
Широкий простор для мечты и для жизни Chorus |
Rossiya – svyashchennaya nasha derzhava,
Chorus:
Ot yuzhnykh morey do polyarnogo kraya Chorus
Shirokiy prostor dlya mechty i dlya zhizni. Chorus |
英語訳:National Anthem of the Russian Federation | 日本語訳:ロシア連邦国歌 |
---|---|
Russia – our holy realm,
Chorus:
From the southern seas to the polar lands Chorus
Wide spaces for dreams and for living Chorus |
ロシア、聖なる我らの国よ
コーラス:
南の海より極地の果てへと コーラス
夢が為生きるが為,遮らぬ自由を コーラス |
「ロシア連邦国歌」(祖国は我らのために)の視聴
演奏バージョン。
合唱バージョン。
ロック・バージョン。
ロシア連邦の概要
- 正式国名
- ロシア連邦
ロシア語:Российская Федерация
英語:Russian Federation - 首都
- モスクワ(Moscow)
- 面積
- 17,093,311km2(1位、日本の約45倍)
- 人口
- 約1億4593万人(9位 / 2020年総計)
- 政治体制
- 共和国や州など83の構成主体からなる共和制連邦国家共和制。国家元首である大統領が行政の中心として強い力を持っています。ロシア連邦議会 (Федеральное Собрание Российской Федерации, Federal’noe Sobranie Rossijskoj Federatsii) は、上院に相当する連邦院(連邦会議、Совет Федерации, Sovet Federatsii 、定員178名)と、下院に相当する国家院(国家会議、Государственная Дума, Gosudarstvennaja Duma 、定員450名)から成ります。
- 民族構成
- 人口の約80パーセントは東スラブ系民族となっており、ロシア人(民族)が全人口の77.71%を占めると言われています。同じ東スラブ人のウクライナ人の割合も1.35%と全体の3位となっており、ベラルーシ人やポーランド人を含めたスラブ系全体では82.7%。その他、テュルク系、コーカサス系、ウラル系、など。
- 言語
- 公用語であるロシア語がほぼ全域で通じる他、ロシアの各共和国の公用語には29言語があります。
- 宗教
- ロシア人を含めた多くの民族がキリスト教正教会の信徒と言われ、その他、イスラム教、ユダヤ教、仏教など。
- 通貨
- ロシア・ルーブル(RUB)